新刊の文庫小説を★の数で採点し、稚拙な文章も添えます.。ネタばれは少なめに、皆さんが本を手に取るきっかけになれば幸いです。                                                            
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骨の記憶 (文春文庫)骨の記憶 (文春文庫)
(2011/09/02)
楡 周平

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評価:★★★★

どうしてもネタバレになってしまいますので、内容にはあまり触れませんが、かなり楽しめました。時代や他人に翻弄される一人の男の壮絶な人生は胸にこみ上げるものがあります。

物語は東北の没落した旧家で、末期癌により余命三ヶ月となった夫(弘明)を懸命に介護する妻(清枝)の元に、五十一年前に突如失踪し行方知らずとなった父親の頭蓋骨が送られてくる所から始まります。しかも、差出人には中学卒業後、集団就職で上京し、翌年死んだはずの同級生・長沢一郎の名と事の真相を綴った手紙が…ここまでがプロローグとなります。その後、語り手が長沢一郎に切り替わり、彼の人生が語られていきます。

不覚にもプロローグで泣いてしまいました。長年連れ添った夫婦間の愛情や医師の矜持に心を打たれました。しかし、物語は一転し不穏な空気が流れ出し、長沢一郎の壮絶な人生が明らかにされていきます。貧しい農家に生まれ、経済的な理由から進学の道を断たれ、誰一人身寄りのない東京という地に赴いた一郎に待っていたものとは…600ページを超える分量ですが、筆力があるので一気に読めます。故にラストのお粗末な展開だけは本当に惜しかった。

今回は「骨」に隠された秘密繋がりということで、高橋克彦の短編集『私の骨』を紹介します。

私の骨 (角川文庫)私の骨 (角川文庫)
(2007/08)
高橋 克彦

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表題作の『私の骨』を始め、思わず背筋がぞっとする話は残暑厳しい時節に持ってこいです。
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FC2blog テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

[2011/09/05 19:30] | ★★★★
[tag] 楡周平
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