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新刊の文庫小説を★の数で採点し、稚拙な文章も添えます.。ネタばれは少なめに、皆さんが本を手に取るきっかけになれば幸いです。                                                            
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さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)さらば雑司ヶ谷 (新潮文庫)
(2012/01/28)
樋口 毅宏

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評価:★★★

「元ネタ」に対するリテラシーや「どぎつい性描写」を享受出来るかどうかで、評価が分かれそうな作品です。

雑司ヶ谷を牛耳る新婚宗教『泰幸会』教祖の孫として生まれた大河内太郎。友人である京介の頼みを受け、人身売買の犠牲となった子供を取り戻す為に、単身中国に渡る。闇の世界と接し、凄惨な目にあった太郎は五年ぶりに帰国する。帰国した太郎は京介が何者かに殺された事実を知り、その復讐を果たすべく行動を起こす。

世界で最も偉大な音楽家は『小沢健二』、ヤクザ風の男二人を返り討ちにしたレストランのマスターを『雑司ヶ谷のヒストリー・オブ・バイオレンス』と称するなど、数々の音楽や映画を衒いもなく引用しています。今の一文を読んでもピンと来なかった方は、作中に何度も同じような退屈な思いを味わうことになるかもしれません。1971年生まれの作者と同世代で、音楽や映画に対する素地が有り、且つ雑司ヶ谷に土地勘がある方でないと本作の魅力を堪能出来ないように感じます。

荒唐無稽ながらもスピード感溢れる展開は良いのですが、後半は「遊び」が足りず、消化不良の感が否めません。シリアスとも少し違うのですが、例えて言うなら、不良学生が真面目に学校行事に取り組みだした時のような何とも居心地の悪さを覚えました。

やや批判めいた表現が多くなりましたが、作家性が際立ち、言い知れぬ熱量があるという点では十分評価に値する作品です。
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FC2blog テーマ:新書・文庫レビュー - ジャンル:本・雑誌

[2012/02/06 18:21] | ★★★
[tag] 樋口毅宏
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