新刊の文庫小説を★の数で採点し、稚拙な文章も添えます.。ネタばれは少なめに、皆さんが本を手に取るきっかけになれば幸いです。                                                            
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ ⇐ ランキング参加中(クリックして投票)

嘘と少年 (ポプラ文庫)嘘と少年 (ポプラ文庫)
(2011/08/05)
永瀬 隼介

商品詳細を見る

評価:★★★★★

伏線はいかにもという感じだし、ラストもどこかで聞いたような話なのでミステリー好きの方には物足りないかもしれません。しかし、今まで読んだどの小説よりもとにかく怖かった。

失踪した一人の少女を探す為に、三人の少年が森へ入っていく話を軸とし、大人になり病室で向かい合う二人、語り手である少年の日常と絶えず場面が切り替わって物語は進行していきます。

物語の途中、三人の少年がそれぞれの不遇な家庭環境を明らかにします。傍から見たら気づかないものであったり、貧困などのある種ステレオタイプなものだったりします。しかし、12才の少年達は自分のそして友人の置かれた環境が自分達にはなす術がないことを理解していて、泣いたり怒ったりするのでなく淡々と受け入れていくのです。誰にも起り得る不幸に抗う術がないという閉塞感が何よりも怖いと感じました。

作者の著書は他にも何作か読みましたが、「不穏な事が起っている」or「これから不穏な事が起きる」という雰囲気を創るセンスは抜群です。故に序盤はグイグイ引き込まれるのですが、終盤にかけて一気に失速してしまうという印象が強く、これまで手放しで誉められる作品はありませんでした。しかし本作は250ページ程度と長編としては短めで、余計に話を引き伸ばすようなことはしていないので、最後まで物語の緊張感が持続出来たのが良かったです。ぶ厚めの作品が多い作者ですが、本作ぐらいの分量が最も良さが際立つのではないでしょうか。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ ⇐ ランキング参加中(クリックして投票)

FC2blog テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

[2011/08/25 19:35] | ★★★★★
[tag] 永瀬隼介
トラックバック:(0) |
コメント:
この記事へのコメント:
コメント:を投稿
URL:

パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック:
この記事のトラックバック URL
この記事へのトラックバック:
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。