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新刊の文庫小説を★の数で採点し、稚拙な文章も添えます.。ネタばれは少なめに、皆さんが本を手に取るきっかけになれば幸いです。                                                            
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愛とカルシウム (双葉文庫)愛とカルシウム (双葉文庫)
(2011/11/10)
木村 航

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評価:★★★★★

「難病の主人公が雀の雛を育てることで、生きる気力を取り戻す」…よくあるお涙頂戴系の話かと高を括ったあなた、本書を読んだら「ドタマかち割られる」ことになるでしょう。

藤島環は18歳(もう少しで19歳)! 介護施設しおかぜ荘で暮らす彼女は自分の指さえも満足に動かすことができない。彼女の体のあちこちでHDS(ハンプティ・ダンプティ・シンドローム)による石化がいまも進行してる。そんな彼女が雀の雛を育てるはめに…「お前いつになったら飛べるようになるんだ」……。
                                                  主人公の半ば自分を諦めたようなあっけらかんとした態度は非常に痛々しいです。読者に対しての間口を広げる為なのかHDSという架空の病気と思われる設定を採ってはいますが、 難病を抱える患者・家族・支援する人々・福祉体制の描き方は至ってリアルで「むごい」と思わせられるセリフや場面を多々あります。ある難病患者の「なんにもできないのに、尊いとか立派だとか、かけがえのない存在とか、言われたくなかったんだよね」というセリフには本当に胸が打たれました。

きれい事は一切ないですし、『救い』の描写もはっきりとは描かないあたりも上手いです。そして、映画のワンシーンのような流れるラスト、文句なしの傑作です。                  
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FC2blog テーマ:新書・文庫レビュー - ジャンル:本・雑誌

[2011/12/06 18:09] | ★★★★★
[tag] 木村航
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