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新刊の文庫小説を★の数で採点し、稚拙な文章も添えます.。ネタばれは少なめに、皆さんが本を手に取るきっかけになれば幸いです。                                                            
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叛旗は胸にありて (新潮文庫)叛旗は胸にありて (新潮文庫)
(2011/09/28)
犬飼 六岐

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評価:★★★

虚実の皮膜を巧みに突いた完成度が高い歴史エンターテイメント小説です。思わず胸が熱くなる場面も多いのですが、何か一つ物足りない…

江戸開府よりおよそ五十年、溢れかえった浪人達の処遇を憂いて、幕府転覆計画を企てた『由比正雪の乱』を題材にした物語です。貧乏長屋で傘張りの内職をしながら暮らす自他とも認める冴えない主人公、ほとんど成り行きでその計画の渦中に巻き込まれていく。

良い点はとにかくオチのつけかたが見事です。各キャラクターの末路やラストのエピソードに至るまで『話の結び』については文句のつけどころがありません。欲を言えば、もう少し脇役も含めてキャラクターを描き込んで欲しかったかな…

とはいえ最も気になった点は主人公が物語のトーンと合っていないことです。主人公単体で見ればそれなりに好感が持てるのですが、どうしてもこの物語からは悪い意味で浮いてしまっています。親しみやすい主人公の起用で歴史小説を読み易くしようというプラスの効果よりも、全体の緊張感を削いでしまうマイナスの効果の方が大きかったように思います。

今回は本作と同じような末路を辿った男の物語ということで、北方謙三の『草莽枯れ行く』をおすすめしておきます。

草莽枯れ行く (集英社文庫)草莽枯れ行く (集英社文庫)
(2002/05/17)
北方 謙三

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全てにおいてパーフェクト、何度読み返しても涙が止まらない珠玉の作品です。
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FC2blog テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

[2011/10/06 19:46] | ★★★
[tag] 犬飼六岐
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