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新刊の文庫小説を★の数で採点し、稚拙な文章も添えます.。ネタばれは少なめに、皆さんが本を手に取るきっかけになれば幸いです。                                                            
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評価:★★★★★

★×5をつけたというよりは、つけさせられたという感覚です。作者が小細工なしの真っ向勝負で挑んだ社会派サスペンスの傑作です。

物語はタイトルが示す通り、戦後復興の象徴であるオリンピックを標的とし、身代金を要求するテロリストと文字通り国の威信をかけてそれを阻止しようとする警察組織との攻防が描かれていきます。

テロリストと警察の本格的な攻防が始まるのは中盤以降なのですが、本書の魅力というか勝因はページの大半を費やし、テロリストが犯行に至る経緯を徹底的に描き切ったことにあると思います。『実直であるが故の狂気』を読者にまざまざと見せつける事で、「動機が弱い」「感情移入できない」といったような批判が出ることを排し、何より物語に圧倒的なリアリティを生み出しています。

終盤にかけても安易に派手な伏線や奇策を用いず、物語のトーンを最後まで崩さなかった点は高く評価したいです。『犯人』『動機』『目的』を完全に明らかにした上で、読者を惹きつける筆力には感動すら覚えました。

作者自ら「これが私の現時点での最高到達点です」と称するのも頷ける作品です。
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FC2blog テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

[2011/09/30 20:15] | ★★★★★
[tag] 奥田英朗
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